■2018年後半
第265回歩こう会 「高野山町石道(後半)コース」
実施日: 平成30年12月9日(日) 晴れ
参加者: 橋本、松尾、西元、澤村、木綿 計5名(敬称略)
高野山町石道は以前に慈尊院から二つ鳥居までのコースを歩いていたので、今回は残りを歩くコースでした。残りと言っても、今回は矢立から大門・壇上伽藍までを登るもので、二つ鳥居から矢立までの間は中抜きとなります。
当日、集合・出発地の南海電鉄高野線の紀伊細川駅に集まったのは、表記の5名。天気予報ではこの日高野山は冷え込み気温がマイナスの予報ということもあってか、ちょっと寂しい参加人数でした。
駅から歩き始めてほぼ一時間で町石道と出会う「矢立茶屋」に至ります。ここに60町石があり、近畿自然歩道、バス道、町石道が合流します。
矢立茶屋では名物の焼き餅を食べ、熱いお茶を頂きます。寒い日だったので熱いお茶はことのほかおいしかったです。
いよいよ町石道に入ってすぐの59町には、六地蔵があります。でもお地蔵さんの数をよく数えると7つあります。あれっ? はっきりとした説明はないですが、右端の地蔵さん(ちょっと大きい)を除いて小さなお地蔵さん6体のことを六地蔵と呼んでいるようです。
歩いて行く毎に道端の町石のナンバーが減っていくのが励みになります。ところがたまにナンバーが飛ぶことがあります。気を付けて歩いていても道端の町石を見逃してしまうこともあるのですね。
40町付近の展望台にはテーブル・ベンチ付の東屋があり時間も昼時で、ここで昼食休憩とします。ただ、見晴らしが良い場所というのは、「吹きっ曝し」になることでもあり、この日は寒くて・風が強くて、凍えそうになって食事しました。手も悴んで大変でした。
道の途中には、朝降ったと思われる雪が少し残っている場所もありました。前回の町石道ウォークもこの時期であり、同じように少し雪に会ったのを思い出しました。
ともかく登り続け、大門に到着します。大門手前の坂は急坂として知られていますが、確かにキツイ坂でした。大門を抜けたところに6町石があり、さらに壇上伽藍に向かって少し歩くと1町石も見られました。今回のゴール地点です。
中門で集合写真を撮り、根本大塔や御影堂などを巡ります。大門付近の道路にある温度計はマイナス1.2℃を示していました。1週間前に下見で来た時にくらべ人影まばらとなっており、高野山もシーズンオフになっていくことが実感されました。
下りは通常ならケーブルカーを利用するのですが、この時期ケーブルカーは運転休止となっており、バスによる代替輸送で橋本まで下りました。
橋本駅前で「反省会」の出来る店を一生懸命探して、辛うじて1軒だけ開店時間前だったのを繰り上げて開けてもらい店に入れました。寒いけど先ずはビールで乾杯、その後熱燗、熱燗、冷酒としっかりと咽喉を潤し、内部からも温まり反省も盛り上がりました。
(文責:木綿)
例会日:平成30年11月11日(日)
参加者:橋本 若宮 石原 米田 木綿(+奥様) 黒岡(+奥様)
澤村 藤原 松尾(敬称略)の合計11名
秋晴れの快晴の中、鞍馬、貴船に紅葉を求めて散策した。台風21号、24号の
被害が甚大で、鞍馬から貴船に抜ける山越えの道が通行止めであるため、鞍馬
寺を散策後、貴船口まで戻り、貴船神社を目指すことになった。総勢11名、鞍
馬駅前の天狗の面の前で記念撮影を済ませた後、金堂を目指して出発する。
仁王門を潜ると見事な紅葉が迎えてくれる。赤い灯籠の石段に色づきの異な
るモミジがちりばめられ、刻々と変化していく様子がうかがえる。ケーブル乗
り場を過ぎるとすぐに由岐神社だ。火祭りで有名だが、今年は台風の影響で中
止だという。義経公供養塔を過ぎ、九十九折り(つづらおり)では、黄色に染
まった見事な銀杏をみて、紅葉で覆われる石段を登ると金堂に到着した。金堂
を見学した後、霊宝殿まで足を伸ばす。与謝野晶子の小さな書斎(冬拍亭)が
あったが、これより先は通行止めで進めなかった。金堂まで引き返したところ
で、青い空、暖かい日差し、寺社の軒先を借りての昼食タイムとした。参拝者
がパワースポットに立ち、ひとりづつ拝礼している。その行列の中を下山した。
次の目的地貴船神社に向かった。貴船口より貴船川に沿って歩くこと、40分
ほどで貴船神社に到着した。途中台風でなぎ倒された杉が痛々しい。参拝客の
長い行列に本宮でのお参りをスルーして、奥宮まで進んだ。奥宮の鳥居を潜る
と独特の異空間となり、簡素な奥宮が鎮座する。玉依姫命(たまよりひめのみ
こと)がここで霊泉を発見し、水神をお祀りして「黄船の宮」と称した場所と
いう。参拝後、夏に川床として賑わう貴船川の、秋の風情を楽しみながら貴船
口へ戻る。
淀屋橋ミライザカでの反省会の後、心地よい風の中、御堂筋のイルミネーシ
ョンを楽しむ。総歩数25,177歩。
(松尾 記)
倶留尊山コース
例会名:倶留尊山(くろそやま)コース(1037m)
10月リーダー担当 西元 次雄
例会日:平成30年10月14日(日)
天候:曇りのち晴れ
集合:「近鉄名張駅」西口 1番バス乗り場 9:25
コース:
バス:名張駅前9:35→曽爾高原10:22(三重交通、季節運転、所要時間47分)
徒歩:曽爾高原バス停45~亀山峠25~二本ボソ30~倶留尊山25~
二本ボソ15~亀山峠35~曽爾高原バス停
歩行時間 約3.0時間(休憩時間含まず)
歩行距離 約 6Km
標高差 約400m(曽爾高原624m→倶留尊山1037m)
参加者:若宮夫妻、橋本、松尾、西元(敬称略)
近鉄、三重バスのセットになった曽爾高原散策切符により、名張駅9:35
発のバスにて曾爾高原へ。バスは満杯で積み残しも出たが、当方メンバーは無
事乗車した。10:20頃に曾爾高原バス停に到着し、少し歩いて曾爾高原中
央のお亀池で若宮夫妻と合流した。
天候は曇りだが、高原はススキの盛りで、家族連れや老若男女で賑わってい
る。高原のススキとお亀池を眺めながら、亀山峠まで登った。峠はやはり多く
の人で賑わっており、草原と屛風岩、住塚山、国見山、兜岳、鎧岳の眺望を楽
しんでいた。小休止後、列をなしながら急登を頑張り、二本ボソまで登った。
二本ボソ手前で入山料500円を支払い、二本ボソ山頂に12:20頃到着
した。登山客が多く、入山料もかなりの額になるのではと話していたが、管理
人によると最近は登山客が少なめで今日も200名までいかないとのことであ
った。二本ボソから渋滞する急坂を下り、その後に岩場の急坂を頑張って倶留
尊山(1037m)山頂に13:00頃到着した。山頂は多くの先客があった
が、スペースを見つけて少し遅めの昼食をとり、一服してから記念撮影した。
天候も良くなり、山頂からのパノラマを楽しんで、元来た道を引き返し、二
本ボソ~亀山峠へ下った。亀山峠は相変わらず多くの人が眺望を楽しんでいた。
亀山峠から美しいススキ野とお亀池の素晴らしいコントラストを愛でながらお
亀池前まで下山し、15:00頃に本日の行程を無事終了した。
若宮夫妻に別れを告げて、バスにて名張まで移動し、駅前の居酒屋でビール
と地酒で反省会を行い、心地よい疲れの中で帰途に就いた。
第262回歩こう会 蓬莱山(上り)コース例会報告
例会名:蓬莱山(上り)コース(1174m)
例会日:平成30年9月15(土)
参加者:黒岡 澤村 橋本 米田の4名(敬称略)。天候 小雨時々曇り
【下見と延期】
① 9月2日に下見を有志3名で実施。天気が良く、本番では見られなかった景色もあるのでご紹介。
② 9月4日台風21号が近畿を通過。9月6日、当初の例会予定日である9月9日の天気がよりよくなることを期待して予定日を9月15日に延期。台風後の安全情報も延期したほうが入手しやすいのでは、との判断も。
③ 9月13日の時点で、延期日の天気予報が好転したとは言いがたかったが、比良山遭難防止対策協議会のHPに新たな情報がなく、大津市消防局に、平バス停から蓬莱山への登山ルートに関し問いあわせたら、通行止めなど特に新たな危険情報など入っていないとのことだった。雨は覚悟し足元に気をつけて9月15日に実施することにした。
【例会当日】
JR堅田駅を降り駅前バス停から乗車(8:50)。臨時バスが出たほどの下見のときの登山客の賑わいがないのはやはり天候のせいだろう。
平(だいら)バス停で降り(9:23)、登山届けを投函し、各自各様の雨対策をして、歩き始める。仲平の集落内を通り国道を横切り旧道である鯖街道をしばらく登る。杉の折れた小枝が路上に散乱している。登山道に入る(9:55)と所々倒木がみられたが通行の妨げになるほどではない。
最初に休憩した場所で、ヒルの歓迎を受けた。靴下越しに吸い付いてくるヒルを手で引き剥がし、ここには長居無用と休憩を切り上げ、アラキ峠で改めてヒルを点検した。ヒルは、私には始めての経験。
アラキ峠(10:42)から権現山をめざすが、そこは風の通り道になっているのだろう。木が折れ、あるいは根元から倒れた木々の重なる光景があった。単本なら、木をくぐり、あるいは跨いで通るが、重なった倒木は道のない坂に設けられたバリケードのよう。あらためて今回の台風のすごさを思う。ここは今日一番の難所で下見のときより20分遅れで権現山996mに到着(11:30)。ここ以降は総じて歩きやすく足元もよく見える。
権現山から少しアップダウンのある尾根路を歩き、ホッケ山1055m(12:15)や、小女郎峠1077m(12:40)でも琵琶湖や蓬莱山は見とおせず、衣類や靴も濡れていたので、体が冷えないよう昼食は蓬莱山まで我慢し、小女郎池に寄るのもパスして蓬莱山1174mへ到着(13:03)。「彼岸の鐘」、三角点、九地蔵などに立ち寄った後、スキー場を下って「遊びの広場」に向かう。ガスの中人影が見当たらないのに若者たちの集団の声が聞こえるのにはホッとした気持ちになる。それがスカイウォーカー(ワイヤーロープに滑車を掛け重力で移動する遊具)に興じる人達の声だと判るのは、その発着台に近づいてからだった。遊びの広場の、人気の無いレストハウスで更衣・昼食をしたが、そのときまるまる太ったヒルが床に落ちているのを見つけた。このヒルがどのメンバーにここまで付いて来たのかは定かでない。
昼食後、最終目的地、打見山・山頂駅(ロープウェイ)に向かうと、人の往来が増えた。天候がよければ寄ったであろう「びわ湖テラス」を横目に、世界最速というロープウェイに乗り込み、数分のうちに山麓駅に降り(14:51)、バスに乗り継いでJR志賀駅に着く。駅前のお店で17:00まで「反省会」を楽しんだ。
参加4名中3人は異なる状況の蓬莱山に二度登ったことになるが、経験豊かなメンバーからはいろいろ教えてもらえた。その夜、異なるルートで蓬莱山に登りにきた年配の夫婦が遭難したとのTVニュースがあったそうで、ご冥福をお祈りします。このニュースも体験の一部なのだろう。
米田 記
第261回歩こう会 「伊吹山山頂一周」コース
例会日:平成30年8月5日(日) 天気:快晴
参加者:石原、木綿、澤村、永野、橋本、松尾、若宮、若宮夫人、黒岡
(敬称略)合計9名
今月は暑さの盛りということで涼を求め、お花畑を観賞すべく、伊吹山に
出向いた。費用を抑えるため「青春18きっぷ」を利用し、大阪駅から新快
速と各停を乗り継ぎ関ケ原駅まで移動した。ここから山頂駐車場まで名阪近
鉄バスが運行しており、シニアを中心にかなりの人が炎天下バス待ちをして
いたが、幸いなことに満席ではあったが全員が乗車できた。バスは山頂駐車
場まで狭い道をくねくね曲がりながら、標高差1,100m余りを50分足らず
で登っていく。駐車場で、車で来られた若宮さん夫妻と合流し、9名全員が
集合。
駐車場は日曜日ということもあって、沢山の車が止まっており、多くの登
山客で賑わっている。「一雨潤千山」の石碑がある観音像の傍に駐車場の標
高が1,260mと表示されており、1,377mの山頂までの標高差が117mである
ことが分かる。各自身体をほぐし、記念撮影をした後、保護柵の門をくぐり、
多くの人が登る西登山道を登り始めた。(11:45)
早速、左手の斜面にソバナ、ルリトラノオなどの高山植物が迎えてくれる。
右手、谷側の木にはホオジロが元気よく鳴き声を上げている。また上空には、
パラグライダーが一機風に吹かれ悠然と空を舞っているのが見える。上や横
を見ながら歩を進めていくと、右手のなだらかな斜面に一面ピンク色したシ
モツケソウの群生が現れた。保護ネットによる食害防止など、いろんな対策
をした結果回復したらしい。ホタルブクロ、イブキトラノオなども見ながら
進み、途中保護柵を出たところから、霞んでいるが琵琶湖の湖岸が望めた。
少し先の高台から、三合目から頂上まで日陰のない九十九折の登山道を登る
登山客が見下ろせたが、この酷暑の中とても真似出来そうもない。
ここから山頂まで10分の表示があり、目線を上げると頂上の小屋が見え
る。また保護柵の中に入り、メタカラコウ、シシウド、ツリガネニンジンな
どを愛でつつ進むと、多くの人で賑わう山頂に到着。(12:45)
山頂で、イブキジャコウソウが咲く日本武尊の石像の前で記念撮影をし、
日陰はないものの涼しい風が吹き渡る中、ゆっくり昼食を摂った。食後、
一等三角点に出向き、傍の展望所から山並みの重なりが360度見渡せたが、
霊仙山などの近くの山を除き、御嶽山、白山など遠くの山々は残念ながら霞
んで見られなかった。眺望を楽しんだ後、帰りは中央登山道を通って駐車場
まで下りた。14:30発のバスで関ケ原駅に下山したが、下界は熱波が吹く酷
暑の世界であった。逃げるように、電車を乗り継ぎ帰阪した。この後は、い
つものお店で楽しい反省会。今回は一年ぶりに石原さんが参加され、7名で
賑やかに、先ずは生ビールで乾杯し、その後は各自好みの黒霧島や、八海山
など、もうチャンポン。楽しいお酒を飲み、気持ちよく帰途に就いて、今月
の例会も無事終了。 (黒岡 記)
第260回歩こう会 高野山女人道コース
例会日:平成30年7月15日(日) 天気:曇り時々晴れ
集 合:南海高野山ケーブル「高野山」駅 10:10
コース
バス:高野山駅前10:16→女人堂10:22(南海りんかんバス)
徒歩:女人堂30~弁天岳20~大門口女人堂跡10~大門35~相の裏口
女人堂跡20~大滝口女人堂跡25~円通律寺15~大峰口女人堂跡 25~奥の院前バス停
歩行時間 約3.0時間(休憩時間含まず) 歩行距離 6.9Km
高低差 198m(弁天岳984m、奥の院前バス停786m)
参加者:橋本、若宮、米田、木綿、澤村、西元、松尾 合計7名(敬称略)
西日本豪雨の影響で1週間延期の7月15日、梅雨明けの猛暑日での歩こう会と
なる。現地高野山での最高気温は30℃、湿度90%前後の予報です。
日曜日の酷暑日とあって高野山に涼を求める人や世界遺産を見学する外人の
姿が目立った。唯一現存する不動坂女人堂(女人堂バス停)でバスを降り、
出発前の元気な姿をカメラに収め、お堂向かいのお竹地蔵の横より女人道に
入る。まずは弁天岳を目指して狭い山道を登る。道々に案内板があり迷うこと
はない。最初の案内板に、谷上女人堂跡の立札があったが、何も存在していな
い。女性達の辿ったおもいを偲ぶのみです。30分程で弁天岳に到着。今回の
コースでの最高標高984m地点です。立派なお宮があり、ここからの根本大
塔の眺めに弘法大師の慈悲のような陽光が素晴らしいと書かれていたが、残念
ながら曇りで陽光の降り注ぐ光景は見られなかった。代わりに高野山高校グラ
ンドが目立った。大門に向かう途中、誰が置いたのか、小さな仏像が木の窪み
に鎮座しているのが高野山らしい。
倒木に未だ見たことのない気色の悪い生物がいます。ピンクのゴカイのよう
な幼虫?に黒いダンゴムシのようなやつが這っています。写真から正体を知っ
ている方がいましたら是非コメント願えれば幸いです。
たくさん並んだ鳥居を降りるとそこは大門でした。車の行き交う中、電光掲
示板は、29.2℃を示しています。交通安全地蔵尊を見ながら、ひっきりなしに
通る車を遮断して再び女人道に入る。お助け地蔵尊までは広い砂利道でノリウ
ツギが咲いています。和紙製造の紙を漉く過程で樹液を糊として結着に利用し
たことからこの名がついているとのこと。お助け地蔵を過ぎると再び山道とな
り、登るにつれ南斜面が開けてきます。伯母子岳や護摩壇山の見えるところで
待望の昼食です。
昼食後は、熊野古道小辺路の起点である「ろくろ峠」を目指す。ここで峠と
コル、鞍部の違いなどが論じられる。しばらく林道を行くと円通律寺分岐の
道標が現れ、小辺路を後にする。円通律寺は、「修行道場につき拝観できま
せん」の立札があり、ひっそりとして女人禁制という厳しそうな雰囲気を漂
わせていた。
奥の院までは、あと2.5km。乾いた喉を潤すご褒美のビールを思い描き
ながら杉林を上り下りした。14:25弘法大師が高野山に初めて入った女人堂
東口(大峰口または大和口とも呼ばれる)での沢の水で顔を洗いさっぱりし
て奥の院に到着。解散となった。
(松尾 記)