編集上のお断り 平成29年9月2日 この頁担当のHP委員 米田
9月1日この頁に、燕岳・大天井岳・常念岳コースの写真紹介記事を掲載しましたが、歩こう会そのものの実施と誤解される可能性が高いので9月2日に削除いたしました。閲覧者コメントもいただくなど、すでに閲覧いただいた方がいらっしゃいますが、担当委員の先走り掲載であることをお詫び申し上げ、削除につきご了承のほどお願い申し上げます。
歩こう会番外編 [大峰山コース]の報告
実施日:平成29年7月25日(火)~26日(水)
25日:曇り、26日:曇り 宿泊:「弥山小屋」
参加者:浅原、木綿、橋本、米田、若宮、黒岡(リーダー) 計6名(敬称略)
今年の番外編は、世界遺産「大峰奥駈道」の一部で、日本百名山であり近畿第一の高峰として知られる「大峰山(八経ヶ岳1915m)」に登ったので、以下に記します。
第一日目:
9時10分過ぎに近鉄吉野線「下市口駅」に集合。今回のコースには、平均年齢71歳の6名が参加。予約していたタクシーに分乗し、309号線を登山口のある「行者還トンネル西口」へ向かう。途中、道の駅「吉野路黒滝」に立ち寄り、名物のピリッと辛みが効いた蒟蒻おでんを賞味する。天川川合を過ぎ、川迫川に沿った狭い一本道をくねくねと遡っていくと、管理小屋のある登山口に着く(10時半)。高度1100m、気温23℃である。行者還トンネルは、全国で唯一という雪の吹き込みを防止するシャッターが敷設されている珍しいトンネルである。
各自身体をほぐした後、登山届を提出し、出発!(10時55分)。登り始めてまもなく木橋を渡り、上り坂に入る。30分程登ったところで最初の休憩。雨は降らないものの湿度が極めて高く、既に全身汗みどろ。浅原さんから羊羹をいただき、エネルギー補充。肩で息をしながら急登を一歩一歩登っていくと、目の前を行く家族連れに出会う。なんと、奥さんが2、3歳の男の子を背負子に背負い、この急坂を登っているではないか?15kg位あろう子供を背負っての山登りとは、逞しいと言うか、感動ものである。我々も負けておられない。汗を拭きふき、更に歩を進めると、12時半、行者還岳から続く奥駈道の出合1500mに到着。ここは少し開けているが、ガスがかかって眺望が利かない。ここで昼食休憩、しかし蝿などの虫が飛び交い、ゆっくり食事も摂れない。13時、出発。ところどころ倒木のある緩やかな坂道を30分程登っていくと、「弁天の森」1600mに着く。ここを過ぎると、ブナの原生林やカエデの木、梅蕙草が群生するなだらかな道が聖宝ノ宿跡まで続く。宿跡には、大峰中興の祖と呼ばれる理源大師の座像がある。宿跡から聖宝八丁と呼ばれる弥山への急坂が始まる。休憩を交えながら、ジグザグに石道を登り、途中から設置された木段を登っていく。稜線に出ても、ガスがかかり付近の山々はまったく確認できない。123段の連続木段などもこなして、16時に弥山小屋に到着。小屋の少し先にある弥山1895mに登り、山頂の天河弁財天社奥宮に詣でて、一日の無事を感謝。
朝から天気は崩れなかったが、夕食時一雨が来て、ガスが一気に晴れた。お蔭で、円錐形の八経ヶ岳の雄姿と、青空に浮かぶ綺麗な夕焼け雲を楽しむことができたのはラッキーであった。
第二日目:
4時半、起床。ご来光を待つが、残念ながら見通しは利かず。6時50分、弥山小屋を後にする。八経ヶ岳方面の道標に従って下り、古今宿の鞍部の先の、鹿の食害に対する保護柵で守られたオオヤマレンゲ自生地に入っていく。花の最盛期は7月上旬らしいが、ところどころ咲いている白い花が愛らしい。天女花の別名も頷ける風情である。自生地を抜けて登りきると、今回の目的地である「八経ヶ岳」1915mである。山頂はガスが濃く、楽しみにしていた大峰の諸峰、大台ケ原などは、全く眺めることが出来なかった。残念である。山頂から弥山辻までは緩やかな下りで、酸性雨で立ち枯れとなった木が独特の雰囲気を醸し出しているが、一方では何か痛々しい感じも受ける。弥山辻を右折し、羊歯で覆われた道を下っていくと、日裏山1725mに着く。高崎横手出合で、狼平からの道と合流。その後、頂仙岳の山腹を巻きながら30分近く進むと、ナベの耳1600mに着く。この先、金引橋への分岐を過ぎ、途中左が崖っぷちとなった斜面の道を下っていくと栃尾辻に到着。この分岐を右に取り、右斜面にヒノキ、杉の植生林、左側はブナ、カエデなどの自然林の尾根道を林道と合流する所1220mまで下り、ここで昼食休憩。バスの時刻の関係で天川川合には14時頃には着かなければならないため、早々に出立。林道を少し歩いて、再度山道に入る。まもなく最初の鉄塔を過ぎ、どんどん下っていく。13時30分、二つ目の鉄塔に到着。ここからみたらい渓谷を見下ろし、最後の下りにかかる。バスの時刻まで残り約40分。気持ちは焦るが、疲れで足がついていかない。笑い、痛む膝を誤魔化しながら、ストックを頼りに一歩一歩進む。木段の段差がこたえる。でも休む訳にはいかない。歩を進めないことにはゴールに近づかない。やっと、杉林の山道を抜け、川合の集落に下りる。天ノ川に架かる橋を渡ると、もう少し。バス時刻の数分前の14時12分に天川川合バス停に到着。数分後に来たバスで天の川温泉へ移動。
天の川温泉で汗を流した後、バスで下市口駅まで戻った。駅近辺で一軒だけ営業していた定食屋に飛び込み、生ビールで八経ヶ岳踏破を祝い、乾杯!!膝の痛みはどこへやら、元気を取り戻したメンバーは次の計画で話が盛り上がり、シニアパワー全開の反省会となりました。 (黒岡 記)
番外編 「剣山コース」 報告
実施日:平成28年10月25日(火)~26日(水)
天気 25日:晴のち曇り、26日:晴
宿泊:美馬市営「一ノ森ヒュッテ」
参加者:浅原、石原、津村、橋本、真島、松尾、黒岡(リーダー) 計7名(敬称略)
今年二回目の番外編は、一回目の名峰「大山」に続き、同じく日本百名山で四国第二の高峰として知られる「剣山」に登ったので、以下に記します。
第一日目:
新大阪から新幹線、岡山から阿波池田経由で在来線特急を乗り継ぎ、12時前に貞光駅に到着。心配された天気も四国に向かうにつれ好転し、貞光は晴天。山の天気も期待を抱かせる。マイクロバスに乗り込み、近くの「道の駅貞光ゆうゆう館」へ。昼食後、国道438号線を見ノ越に向かう。見ノ越までの距離は約40km、細い道を曲がりながら高度を上げていく。途中、日本一の水質に選ばれた青く透き通る貞光川と木々の緑が目を休ませてくれる。一時間ほど乗って、紅葉が見えてきたと思うと、リフト乗り場の見ノ越に着く(13時55分)。見ノ越辺りは紅葉が楽しめるゾーンだが、今年は例年に比べ気温が高く日照も短かったため、色づきは冴えない。見ノ越駅から、約15分で330m高度が上がり、海抜1750mの西島駅に着く(14時20分)。西島駅には時々お客が降り立つが、日帰りで剣山に登る人たちが多いようだ。
我々は一ノ森を目指し、出発(14時30分)。熊笹に覆われた急坂を15分ほど登り、「刀掛の松」に到達。ここで、剣山ルートから離れ、左折し行場に向かう。ゆるやかに下っていくが、徐々に傾斜がきつくなり、岩がごろごろした道になってくると「不動の岩屋」に、更に進むと鎖場の「おくさり」に着き、修験道の行場となる。この先、岩場から水が流れ落ちるところに至るが、ここが「穴吹川の源流」。剣山(太郎)から流れ出した水が、穴吹川を通り、四国三郎の吉野川に流れ込む(勿論、次郎は次郎笈)。源流の谷を過ぎ、杉木立の中の苔がみっしりと生えている坂道を上っていくと、一ノ森と剣山への分岐に着く。分岐には、雪崩で遭難した測候所所長を悼んだ殉難碑(新田次郎の碑文)が建てられている。ここから15分ほど登ると、「美馬市営一ノ森ヒュッテ」に到着(16時25分)。
ヒュッテでは、管理人の平野さんがにこやかに迎えてくれる。荷物を下ろした後、平野さんの案内で、一ノ森の山頂や、剣山、次郎笈が最も綺麗に見えるビューポイント、分水嶺などを一回りする。楽しみの夕食は、ご自慢の郷土料理と地酒「一ノ森」に舌鼓を打つ。平日のため貸し切り状態で、特産の酢橘をたっぷり絞った天然アメゴの空揚げ、そば米雑炊などをゆったりと堪能。
第二日目:
5時起床。外気温は10℃と、平年に比べ7~8℃暖かいとのこと。5時半頃外に出て、刻々と移り変わる景色を眺めつつ、これはと思う瞬間をカメラに収める。徐々に空が白んできて、6時10分過ぎ朝日が顔を見せる。雲一つない空に昇るご来光は真に神々しく、晴れてほしいと思う皆さんの願いがかなった瞬間でした。ご来光を眺める皆さんも素敵な笑顔でした。この後朝食を摂り、剣山に向け出発(7時35分)。
平野さんから二ノ森にはニホンジカが棲息していると聞き、驚かせないよう静かに登っていったが、残念ながら遭遇できず。剣山周辺ではクマ、カモシカ、ニホンジカなどが自分たちの領域を守って棲息しているとのこと。
続いて、三ノ森を過ぎ、最後の木段道を登りきって、剣山頂上ヒュッテに到着(8時35分)。ヒュッテに荷物を預け、空荷で剣山頂上に向かう(橋本さんのみ、フル装備)。1955mの山頂で記念撮影後、ヒュッテに戻る二人と別れ、五人で次郎笈に向かう。次郎笈までは大雑把に言って、下りと平地と上りがそれぞれ三分の一ずつの行程で、約200mの高低差を下って上る感じ。先頭を行く浅原さんがハイペースで降りていくので、他のメンバーも慌ててついていく。大剣神社への分岐辺りでなだらかな道となる。三嶺への分岐からの急坂を一気に登っていくと、1930mの次郎笈に到着(9時50分)。頂上付近はガスで覆われており、石鎚山、土佐湾などは見渡せず。小休止後、剣山に戻りはじめる。坂を下りた辺りから、ガスの切れ間に今朝出発した一ノ森が望見できた。また、一ノ森、剣山、次郎笈に囲まれた谷に広がる紅葉も見渡せた。坂の手前から剣山を見上げると、壁のような急坂が聳え立っている。この急坂を元気一杯の真島さんが快調に登っていく。心臓ばくばく、息も絶え絶えで付いていって、何とか頂上ヒュッテに戻る(10時55分)。2000m近くの高山での上り下りは、大変タフなものでした。
頂上ヒュッテで昼食後、下山開始(11時30分)。帰りは大剣神社を回って、西島駅に戻り(12時00分)、リフトで見ノ越まで下りた(12時25分)。マイクロバスの到着を待って、13時00分に出発。途中、木綿麻(ゆうま)温泉で汗を流してさっぱりし、出発地の貞光駅に戻り、帰途につきました。
今回の番外編は、期待していなかった天候が思いもかけず好転し、素晴らしい日の出、そして雄大な剣山山系の山並みが楽しめた大満足の山行となりました。 (リーダー 黒岡 記)
西谷 (日曜日, 30 10月 2016 21:09)
ご来光を受けた皆さんの顔が輝いていますね。
天気が良くて気持ちの良い登山の様子がうかがえました。
私は四国は石鎚山しか登ってません。
季節は11月に入っていたような、下山した面河渓の紅葉が強く印象に残っています。
西谷 (金曜日, 28 7月 2017)
先ずはお疲れ様でした。
それにしても皆さん健脚ですね。
歩き始めてから最初の休憩迄に一気に高差400mとは!
汗を搾った後のビールののど越しが想像されます。