令和5年(2023年) 歴史研究会の報告

大阪茶話会・歴史研究会 合同忘年会 

 

   12月7日に、4年振りの忘年会を「なんば」で開催しました。

   大阪茶話会と歴史研究会のメンバーが重なることもあり、

   参加者17名の合同忘年会となりました。

   メンバーが重複するとはいえ、久し振りに顔を合わせる方もおられ

   大いに盛り上がった2時間30分となりました。

 

                   世話役 塩津

2023年第2回歴史研究会           2023年10月5日(木)

高槻市を歩く(北摂・高槻の戦国時代~江戸時代)

                           世話役:名和 明氏

 

2023年第2回歴史研究会(第48回)が、10月5日(火)に11名の参加で行なわれました。当初は9月7日を予定していたのですが、その頃まで猛暑が続くのではないかとの懸念から1ヶ月先送りにしていました。この日は季節が一気に3ヶ月も進んだかと思うほど涼やかで、半袖で来られた方は15時過ぎには予め準備されていた上着を羽織られていました。

今回は名和明さんが世話人で「北摂・高槻の戦国時代~江戸時代」がテーマでした。高槻城の地理的位置づけ、歴代城主の変遷と、一時期の城主でしたキリシタン大名・高山右近の足跡を辿って歩きました。

定刻の13時半には阪急高槻市駅に全員集合。名和さんから高槻散策マップを受け取って出発。まず高山右近ゆかり高槻カトリック教会を訪れました。高山右近臨終の地、マニラ郊外にある聖母大聖堂をモデルにして1962年に建てられました。前庭にはカトリック本山、バチカン市国のクラレチアン総長(当時)から贈呈されたイタリア産大理石でできた高山右近像がありました。

野見神社に向かう途中、藤井竹外(ふじいちくがい)邸宅跡に寄りました。藤井竹外は高槻藩士であり幕末の漢詩人として広く知られ、七言絶句(しちごんぜっく)と書道に優れた竹外の名は江戸まで知られていたとか。恥ずかしながら事務局の小生には初めて聞く名前でした。

野見神社は古くは「牛頭天王(ごずてんのう)の社」とも呼ばれ、歴代城主の信仰も厚かった神社です。野見宿弥(のみのすくね)と素戔鳴尊(スサノオノミコト)を祭神としています。

次の高槻城公園を巡りました。一時期は高山右近が城主でしたが1649年に永井直清が城主になってからは幕末まで永井家が城主でした。廃藩置県で廃城となり石垣は鉄道敷設用材として使われたようです。公園内にある「歴史民俗資料館」(商家であった旧笹井家の町家を移転復元された建物)では常駐ガイドさんから、笹井家の歴史と明治以降の高槻の歴史を教えて頂きました。この後、同じく公園内にある「しろあと歴史館」を訪れました。ここでは戦国時代から江戸時代の高槻の歴史を、豊富な資料、模型などで紹介しています。高槻城三の丸跡から多数発掘された、江戸時代の小将棋や中将棋の駒が印象的でした。高槻藩では古くから広く将棋がたしなまれていたことの証しですが、現在は大阪市福島区にある関西将棋会館が来年には高槻市へ移転する、ということとの歴史的な繋がりを感じました。

散策の最後に予定していた酒蔵見学が工事中で見学不可となっていたことが直前に分かり、懇親会を予定していたお店が開く16時半まで1時間以上余ってしまいました。余った時間に、高槻城公園芸術文化劇場のテラスで、今後の日程、候補地についての話し合いを行ないました。

最後はお楽しみの反省会です。

いつもは声高らかに乾杯するのですが、この日は8月に亡くなられた吉田さんを偲び、静かに「献杯」と唱和して会を始めました。

次回は小田原徹さんに世話役をお願いし来年3月「灘五郷(西宮郷、今津郷)散策」で計画を立案して頂きます。詳細が決まればかわらばん、ホームページでご案内致します。

歴史研究会事務局:西川 敏

 

 

2023年第1回歴史研究会           2023年5月16日(火)

奈良西ノ京を歩く(薬師寺、唐招提寺、垂仁天皇陵巡り)

                           世話役:中西 徹氏

 

2023年第1回歴史研究会(第47回)が、5月16日(火)に12名の参加で行なわれました(反省会参加は11名)。前回開催は2019年12月ですので、実に3年半振りでやっと再開することが出来ました。

この日は5月中頃というのに夏を思わせるような暑さで、日陰を求めての歩みになりました。

 

13時、近鉄西ノ京駅に全員遅れる事なく集合。周辺マップにより中西さんからコース説明があり、その後最初の目的地の薬師寺に向かいました。

薬師寺は1998年に「古都奈良の文化財」の構成資産の一つとして、ユネスコにより世界文化遺産に登録されています。1528年に焼失した西塔は1981年に再建され、薬師寺創建当時から残る東塔は、2009年より12年かけて大修理が行なわれました。特別公開で両塔の中に入り、釈迦八相像を見ることが出来ました。この後、玄奘三蔵院へ移動し、院内の平山郁夫画伯による『大唐西域壁画』を鑑賞しました。

次は唐招提寺です。こちらも薬師寺と一緒に世界文化遺産に登録されています。薬師寺では修学旅行の御一行様が多かったのですが、こちらでは静かに拝観することが出来ました。

伽藍の多くが近年に再建された薬師寺と異なって、唐招提寺は奈良時代に建立された伽藍の多くが国宝で、歴史を感じることが出来ました。

この後、垂仁天皇陵へ移動。中西さんのご自宅は直ぐ近くとか。垂仁天皇陵の周辺には「小さな古墳」の「陪塚」が六つあるとのことでしたが、地元の人からではないと聞けないお話しでした。天皇陵の周濠の東側には小さな「島」のようなものがあり、この「島」は「田道間守(たじまもり)の墓」でした。田道間守は、垂仁天皇の勅命を受けて不老不死の果物である「非時香菓(ときじくのかくのこのみ)※橘の実」を探しに行きましたが、発見して持ち帰った時には既に垂仁天皇が崩御しており、悲しみの余り天皇陵で自らも亡くなったという伝説が残されています。現在では田道間守は「お菓子」の神様としての信仰を集める存在になっています。

垂仁天皇陵から10分足らずで近鉄尼ヶ辻駅へ戻りました。ここから大和西大寺へは1駅。

大和西大寺駅前の「安倍元首相、狙撃現場」の直ぐ横を通って、反省会会場へ向かいました。

お楽しみの反省会です。

当初の予定では16時半スタートでしたが、季節外れの暑さのため西大寺参拝は取り止めとし、30分繰り上げてスタートしました。

乾杯の後しばらく歓談。会の半ばに3分間スピーチにて全員が近況報告、久し振りの交流で大いに盛り上がりました。

 

今回は何度も参加された方ばかりでしたが、まだ参加したことがない方、銀杏会新入会員の方、皆で楽しく過ごす会になっていますので、奮ってご参加下さい。

次回は名和さんに世話役をお願いし、「9月摂津・京都方面」で立案して頂きます。

 

2023年の予定

第2回 9月     世話役:名和さん  摂津~京都方面 

第3回、11~12月、世話役:小田原さん、忘年会(?)も兼ねて神戸方面。

 

歴史研究会事務局;西川 敏